子ども達が大きくなり、暮らし方に変化が出だしたところの改修計画の依頼であった。郊外の閑静な住宅地に建つ木造2階建て住宅に住む夫婦と子ども2人の4人家族である。 直近の課題としては、靴や外で使う道具類のための収納量の確保、現状2人で1部屋の子ども部屋をそれぞれ独立した部屋にすること、LDK(共用スペース)の拡張、その他は断熱性能の向上や設備のリニューアルであった。 現状、2階は主寝室以外を物置で使っていたため、1階の子ども部屋を2階にあげ、各自の部屋を設けることとした。これにより1階は共用スペース、2階はプライベートスペースとなり構成が明快になった。 LDKに隣接していた子ども部屋が2階に上がったので、このスペースをLDKの延長となるよう、既存壁を解体し、一続きの空間にすることを提案した。そこで、板張りの壁を挿入し、表側はLDKの延長の小上がりを、裏側には玄関から直接入ることのできる収納スペースを配置し、2つの課題を同時解決した。斜めに振って挿入したのもポイントであり、表側の空間はパースが効いて見えるため奥行き感が生まれて空間の広がりを演出でき、裏側の収納スペースは手前と奥で幅が異なるため、大型の荷物は奥、手前側は靴を収納など効率よく収納スペースを活用することにも寄与している。 既存の間取りでは空間の大きさに対して窓の比率が高く、家具レイアウトとのバランスも悪いと感じていたため、一部窓をサイズダウンすることとし、断熱アップにも貢献しながら光の量を適正に調整し、新たな間取りにおいても家具レイアウトが容易に行えるよう配慮した。 仕上げについては素朴な素材や落ち着きある色味でまとめた。これから先の暮らしでも飽きることなく暮らしていってもらえると思う。
House in Yaho
谷保の家
2017











所在地
完成
構造/用途
工事種別
床面積
設計
施工
写真
東京都国立市
2017年
木造/戸建住宅
改修
99.78㎡
秋山槙之介建築事務所
サトー企画
秋山槙之介
