駅前の賑やかな商店街から一本外れた商店と住居が混在した通り沿いに建つ木造3階建ての共同住宅である。 全4住戸で、1階には道路側に飲食対応可能な店舗スペースも併設されている。前面道路は付近の大学への通学ルートになっており人通りが多く、閉じることとした。閉じたことで一般的な賃貸住宅にありがちな、大きな窓、統一感のないカーテン類によって構成される「建物の顔」ではなくなり、一見すると何の建物なのかわからない不思議 な存在感が生まれた。 外観は周囲の建物とカラートーンを合わせることで、街に対して控えめでありながらも前からそこに建っていたかのような雰囲気を目指した。 木造3階建て共同住宅(いわゆる木3共)は耐火建築物にしなければならないが、耐火建築にするとコストはもちろん耐火被覆による室内の有効面積が大きく減ってしまうため、一定の法規制を満たすことで回避することが絶対条件であった。 中でも各戸に避難のための仕様が規定されたバルコニーを設けることがプランに大きく影響を与えた。様々な法規をクリアしながらも残された面積を最大限使い切り、光や風の取り入れ方、各所の素材選定を注意深く設計した。特に素材については可能な限り自然素材を使用し、年月とともに育ち、物件価値の向上に寄与することを期待している。
Apartment in Oyamadai尾山台の集合住宅
2024























所在地
完成
構造/用途
工事種別
床面積
設計
共同設計
構造
施工
写真
東京都世田谷区
2024年
木造/共同住宅(一部店舗)
新築
225.71㎡
秋山槙之介建築事務所
MILESTONE
筬島建築構造設計事務所
幹建設
石井雅義
